ERVIN, BOOKER
That's It (196x)
| ジャズ度 |
重いゾ♪度 |
ストレート度 |
評価 |
| ★★★★☆ |
★★★★★ |
★★★★ |
★★★★ |
Candidから出ている名作。カルテットですが、何とバックのトリオはUs ThreeのHorace Parlanのトリオです。悪かろうはずがないですね。スタンダードではPoincianaとSpeak Lowが入っていて、どちらもグッドです。(3/30/99, めんぼう)
The In-between (1968)
| ジャズ度 |
シブイシブイ度 |
ストレート度 |
評価 |
| ★★★★☆ |
★★★★★ |
★★★★ |
★★★★☆ |
68年という時期を考えると非常にストレートなジャズを演っている、という印象です。ずっと欲しかったので最近輸入盤でCDが出た時には喜んで買ってしまいました。60年代初頭と比べると、フリーやらファンクやら色々とあったジャズの流れをうまく吸収して出来上がってる音だなという気がします。(3/30/99, めんぼう)
EVANS, BILL
Bill Evansについては特に何も書く必要はないでしょう。ただひたすら聴いてみて下さいとしか言えません。言うまでもなく、リヴァーサイドから出ていたスコット・ラファロが参加している4枚のピアノ・トリオのアルバムがジャズの中でも最高傑作にあげられることが多いです。
この人のことを思う時、Some Other Timeという曲(Bill EvansのではWaltz for DebbyとEverybody digs Bill Evansに収録)の"Where has the time all gone to? Haven't done half the things we want to? Oh well, we catch up some other time. This day was just a talking, Too many words are still unspoken. Oh well, we catch up some other time"というフレーズが浮かび上がってきます。勝手に思い込んでますが、このフレーズ、結構いいなって思えて仕方ないです。言われているようにスコット・ラファロの影を追い求めていたというのが彼のその後であるならば、ということですが。
Waltz For Debby/Sunday At The Village Vanguard (1961)
| ジャズ度 |
ひたすら美しい度 |
マスト度 |
評価 |
| ★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
できません。 |
もう何十回、何百回となく聴いたアルバムですが、その清冽で怜悧な美しさのイメージはいつまでも衰えることなく新鮮に耳に届いてきます。Revisitというコトバがしっくりくるかな、聴くたびに新しい発見というか、今まで気付かなかったところに、気付かなかったフレーズにそういう美しさを感じてしまいます。それは何百枚ものジャズを聴いてきた今でもそう、というより、何百枚も聴き、何十回もライヴを見たからこそ、そうなのだろうという部分があるし、こうやってコトバにすることで自分の感じたものが陳腐化していくことの懼れを常に感じさせてしまう部分もあります。ちゃんと聴いてると息が詰まるくらいに抉られるものがある、そんな風に迫ってくる音楽でもありますね。故に美しいのか、美しさの裏にそういうものが潜んでいるのか、何と言えばいいかな、ユルスナールの東方綺譚とか蒲松齢の聊斎志異なんかに出てくるような凡人が見ちゃイケナイ、本来captureされる種類のものではないものがなんかの間違いで記録され凡人の前に開陳されているという印象です。こういうものの前ではただひたすら息を呑むしかない、そういうことです。
だから村上春樹と和田誠のポートレイト・イン・ジャズの中の文章はそういう意味で陳腐化されずに残りそうな美しい表現に思えますが、これはこのアルバムを耽溺した人なら共感を覚えてくれることと思います。
引用すると、「これらのアルバムにおけるエヴァンズの演奏は、文句なく素晴らしい。人間の自我が(それもかなりの問題を抱えていたであろう自我が)、才能という濾過装置を通過することによって、類まれな美しい宝石となってぽろぽろと地面にこぼれおちていく様を、僕らはありありと目撃することができる。その複雑精緻な濾過装置をぴたりとスタビライズ(安定化)し、またその内向性を相対化し、活性化しているのが、スコット・ラファロの春のようにみずみずしく、また森のように深いベースプレイである。その新鮮な息吹は、僕らのまわりを囲んでいる世俗的なバリアを静かに解き、奥にある魂を震わせる。・・・」って感じです。是非。(3/30/99, めんぼう)
Moonbeams (1962)
| ジャズ度 |
バラード度 |
癒し度 |
評価 |
| ★★★★☆ |
★★★★ |
★★★★ |
★★★★☆ |
あまり人気がないようですが、結構シブイ感じのバラッドが中心のアルバムです。スコット・ラファロが死んで1年も経ってない頃の録音で、精彩に欠く、というのが一般的な評価なのかも知れません。ライナーノーツにはスコット・ラファロが死んでから最初の録音がこれとHow My Heart Sings!だと書いてあります。聴いてるとややバラツキがあるかなというのが、個人的な印象ですが、ただ、Keith Jarrettが20年後にこのアルバムに入っているスタンダードを2曲、彼の最初のスタンダード・トリオのアルバムで取り上げているのには何か感じてしまいます。優しい気分になりたい時には最適なアルバムのひとつとしてオススメしておきます。Polka Dots And Moonbeamsが白眉。(3/30/99, めんぼう)
Everybody Digs Bill Evans (1958)
| ジャズ度 |
究極の美度 |
暖かみ度 |
評価 |
| ★★★★☆ |
★★★★★ |
★★★★ |
★★★★☆ |
一番最初に買ったジャズのCDなので色々な想い出がありますが、それはさておき、何と言ってもこのアルバムはPeace Pieceにとどめを刺す、というか、とにかく確信犯的に美しい曲です。What is there to say?とかLucky to be meとかスタンダードも心温まる演奏で大好きです。寒い真夜中に一人でココアでも飲んでるような気分。(3/30/99, めんぼう)
Alone (1968)
| ジャズ度 |
ピアノ度 |
スタンダード度 |
評価 |
| ★★★★☆ |
★★★★★ |
★★★★ |
★★★★☆ |
Never let me goが目的で買いました。この曲はKeith JarrettのスタンダードやClementineのジャズ・アルバムで愛らしく演奏されていて非常に好きな曲ですが、その辺を聴き惚れてからこれを聴いたのでBill Evansの特徴が強く出ている印象がとりわけ強かったのを覚えています。でもソロ・アルバムなら何年か前に発掘された61年だか62年だかのリヴァーサイドのセッションのほうが断然いいような気がしますが・・・。(3/30/99, めんぼう)
Empathy (1964)
| ジャズ度 |
涼しげ度 |
短くて残念度 |
評価 |
| ★★★★☆ |
★★★★ |
★★★★ |
★★★★☆ |
クールでカッコイイBill Evansということであればこれが好きです。真夏に飲むアイスミントティの味わいというか、カンパリソーダの味わいというか。35分しかないのが欲求不満というところ。Danny Boyが入っていて、これも美しいという面において、最高のお気に入りのひとつです。Danny Boyといえば村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」ですが(笑)、彼がどのくらいこの演奏を好きなのか気になります。誰かこの曲、ベースの弓弾きでやってくれないかなあ、Christian McBrideに頼んでみようかな(笑)(3/30/99, めんぼう)
Undercurrent (w/ Jim Hall, 1961)
| ジャズ度 |
密度 |
難解かも度 |
評価 |
| ★★★★★ |
★★★★★ |
★★★ |
★★★★★ |
自分の長くはないジャズ人生の中で最も衝撃を受けたアルバムのひとつです。っていうか、初めて聴いた時から、スゴイと思うに至るまで4年くらいかかったので、スゴイ!と思った時は、ああ、ジャズをわかるというのはこういう時なのかと考え込んでしまいました。My Funny Valentine、まさに息が詰まるほどの禁欲的に緻密な演奏です。Bud Powellの音が詰め込まれていくほどに浮かび上がってくる翳とかJohn Coltraneの微分的に音で埋め尽くしていく中に具現される昏さに通ずるものがあると思います。I'm getting sentimental over youもThelonius Monkのソロと比べると面白いし。聴き込んでいる人にしかイイって言われたことがないアルバムですので、自分的にはリトマスなアルバムです。って実はこれもスコット・ラファロが死んだ直後くらいの録音なのでそうなのかもしれないですね。(3/30/99, めんぼう)